結核・感染症発生動向調査情報について

これは、県庁保健福祉部が令和元年9月12日に県政記者クラブに対し発表した提供資料の内容です。


栃木県において報告が多かった主な疾病(定点把握週報疾病)


  1. 手足口病は、前月に比べ報告数が0.49倍と大幅に低い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で41.07倍と大幅に高い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。
  2. ヘルパンギーナは、前月に比べ報告数が0.38倍と大幅に低い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で0.91倍とほぼ同様の水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。
  3. RSウイルス感染症は、前月に比べ報告数が3.18倍と大幅に高い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で1.46倍とかなり高い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。

疾病の予防解説

(1)結核の解説です。

結核は、感染症法に基づく二類感染症です。 昭和25年まで、死亡原因の1位となるほどまん延していた結核は、医療の進歩や生活水準の向上により急速に減少しましたが、昭和50年代半ばから減少が鈍化し始め、平成30(2018)年の新登録結核患者数は、全国で15,590人(罹患率*12.3)、本県では172人(罹患率*8.8)と現在でも多くの報告があります。 結核は、過去の病気ではなく、現在でも治療が遅れれば重症化し、時に命を落とすことがある病気です。2週間以上咳が続くときは早めに医療機関を受診しましょう。 9月24日(月)〜30日(日)は結核予防週間です。結核に対する理解を深め、予防及び早期発見に努めましょう。
*罹患率は、人口10万対率で表したもの。(全国は、人口推計(H30.10.1)による人口を用いた。また、栃木県は、栃木県毎月人口調査(H30.10.1)による人口を用いた。)


疾病名 疾病の特徴や症状 予防対策など
結核  結核は、「結核菌」という細菌が、体の中に入ることによって起こる病気です。結核を発病し重症化した人が咳やくしゃみをしたとき、飛び散る飛沫(しぶき)と一緒にこの菌が空気中に放出され、その菌を吸いこむことによって感染します。結核菌を吸い込んで、体の免疫機能が体内に結核菌を閉じこめて活動させない状態を「感染」といい、免疫力・抵抗力が低下すると、結核菌が活動を始め、せきやたん、胸痛、呼吸困難などの症状が現れることがありますが、これを「発病」といいます。
 発病した患者の約80%は肺結核ですが、結核菌が血流によって全身に運ばれ、骨関節や腎臓などの臓器に病変を引き起こすことがあります。特に乳幼児では粟粒結核や結核性髄膜炎など重篤な結核になりやすいのが特徴です。
 激しいせきが長時間続いている患者、痰から多くの菌を排出している場合や免疫のない人と数多く接触している場合ほど、周囲への感染の危険性が高まります。
 BCG接種は発病しないように免疫をつけるもので、生後1歳に至るまでの間が定期予防接種の接種期間となっており、乳幼児の粟粒結核や結核性髄膜炎など重篤な結核に対して最も発病予防効果が期待できます。BCG接種で身についた免疫力は、10〜15年の効果があると言われています。
 結核は誰でもかかる可能性がありますので、定期的に健康診断を受けましょう。結核の初期症状は、風邪とよく似ています。せきやたんが2週間以上続いたら、結核を疑って早めに医療機関を受診してください。早期発見することで、周りの人にうつす恐れも低くなります。
 治療は、6〜9ヶ月の間、複数の抗結核薬を組み合わせて服用します。症状がなくなっても、自己判断で服薬をやめると、薬に抵抗性を持った菌(耐性菌)が出現して治療が難しくなります。耐性菌の出現を防ぐためにも、医師の指示に従い服薬を継続することが大切です。
            参考)国立感染症研究所 ホームページ
                    厚生労働省 ホームページ
               公益社団法人結核予防会 結核研究所 ホームページ

(2)RSウイルス感染症の解説です。

RSウイルス感染症は、感染症法に基づく五類感染症全数把握疾病です。RSウイルス感染症の流行は、例年、季節性インフルエンザに先行して、秋に入り患者数が増加する傾向があります。今年も第32週(8/5〜8/11)から、1定点医療機関当たりの報告数が1.00を超えました。 今後の発生動向に注意するとともに、予防対策を心がけましょう。


疾病名 疾病の特徴や症状 予防対策など
RSウイルス感染症  RSウイルスによって引き起こされる急性の呼吸器感染症です。 咳やくしゃみなどで、飛び散る飛沫(しぶき)を浴びて吸い込む飛沫感染や、ウイルスがついている手指や物品を触ったり又はなめたりすることによる接触感染で感染します。潜伏期は2〜8日、典型的には4〜6日とされ、発熱、鼻汁などの上気道炎症状が数日続き、その後下気道炎症状が出現し、場合によっては、細気管支炎、肺炎へと進展していきます。
 何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、3歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに1度は感染するとされています。
 初感染乳幼児の約3割では、咳が悪化し、喘鳴、呼吸困難症状などが出現します。特に乳児期早期に初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあり、低出生体重児等で重症化のリスクが高まります。また、重篤な合併症として、突然死に繋がる無呼吸発作、急性脳症等があります。
 成人は通常感冒様症状のみですが、高齢者でしばしば重症の下気道炎を起こすことが知られています。
 治療は、特効薬はなく症状に応じた対症療法が主となります。
 接触感染対策として、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸による手洗いか又はアルコール製剤による手指衛生の励行を行います。
 症状が出てきたら、咳エチケットやマスクを着用し、早めに医療機関で診察を受けましょう。
            参考)国立感染症研究所 ホームページ
                    厚生労働省 ホームページ

感染症流行の警報・注意報

令和元年8月(31週から35週:7月29日から9月1日)に県内で発生した警報および注意報は次のとおりです。


感染症流行の警報・注意報状況
第31週
(7/29〜8/4)
第32週
(8/5〜8/11)
第33週
(8/12〜8/18)
第34週
(8/19〜8/25)
第35週
(8/26〜9/1)
手足口病 【警報】
県全体
宇都宮市・県西・県東
県南・県北・安足
【警報】
県全体
宇都宮市・県西・県東
県南・県北・安足
【警報】
県全体
宇都宮市・県北・安足
【警報】
県全体
宇都宮市・県北
【警報】
県全体
宇都宮市・県北
ヘルパンギーナ 【警報】
県全体
県北・安足
【警報】
県北
 
伝染性紅斑 【警報】
県西

関連データ

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