結核・感染症発生動向調査情報について

これは、県庁保健福祉部が平成31(2019)年3月14日に県政記者クラブに対し発表した提供資料の内容です。


栃木県において報告が多かった主な疾病(定点把握週報疾病)


  1. インフルエンザは、前月に比べ報告数が前月に比べ報告数が0.36倍と大幅に低い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、0.64倍とかなり低い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、やや低い水準で推移しています。
  2. 感染性胃腸炎は、前月に比べ報告数が0.70 倍とかなり低い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で1.46 倍とかなり高い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。

疾病の予防解説

国内で患者の届出数が増加している麻しんと風しんについて解説します。

(1)麻しんの解説です。

栃木県の麻しんの届出は、平成29(2017)年及び平成30(2018)年は0件、H31(2019)年は2件(3月3日現在)の報告がありました。

麻しんは感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく五類感染症、全数把握疾患で、流行状況を正確に把握できます。また、学校保健安全法により、麻しんは第2種の学校感染症となっており、解熱後3日を経過するまでが出席停止基準となっています。

麻しんにかかった人と接触した、または麻しん患者が滞在していた場所を訪れた後に発熱を認めた場合は、あらかじめ医療機関に電話をし、麻しんにかかった可能性があることを伝えた上で、受診方法を確認してから受診してください。


疾病名 原因と潜伏期間 症状 予防対策
麻しん(はしか)   麻しんウイルスによって引き起こされる感染症で、空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染など様々な感染ルートがあり、その感染力は極めて強いです。
  麻しんに対して免疫がない人が感染した場合、ほぼ100%の人が10日〜12日間の潜伏期間で発症します。
  38℃前後の発熱が2〜4日間続き、咳、鼻汁、結膜の充血、眼脂(眼やに)などがみられます。その後、39℃以上の高熱が出るとともに、発疹が出現します。発疹出現後3〜4日続いた発熱は解熱し、全身症状も改善、発疹は色素沈着を残して消退します。合併症がなければ、7〜10 日後には回復します。
  麻しんウイルスに感染すると、一過性に免疫機能が低下するため、麻しんウイルスだけでなく、合併した別の細菌やウイルス等による感染症が重症化する可能性があります。肺炎は比較的多い合併症で、脳炎とともに麻しんによる2大死亡原因といわれています。また、麻しんにかかった後4〜8年(平均7年)が経過してから亜急性硬化性全脳炎(SSPE)などの重篤な合併症を発症することがあります。
  麻しんは空気感染するため、手洗いやマスクのみでは予防できません。そのため、ワクチンによる予防が最も重要です。ワクチンの接種をうけた後2週間後から麻しん特異的な血中抗体が出現しますが、麻しん患者と接触後、緊急(72時間以内)に麻しん含有ワクチンの接種をうけることで、発症を予防できる可能性があります。
  唯一の予防方法は、ワクチンの接種を受けることで、麻しんに対する免疫を獲得することです。また、ワクチンの接種を2回うけることで、十分な免疫を獲得することができると言われています。
  麻しんにかかったことがなくワクチン接種を受けたことのない方など麻しんに対する免疫が不十分であると思われる場合は、ワクチン接種についてかかりつけ医に相談しましょう。また、特に医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など麻しんにかかるリスクの高い方や、麻しんにかかると周囲への影響が大きい場合、流行国へ渡航するような場合は、2回目の予防接種についてかかりつけ医に相談しましょう。
  また、定期の予防接種の対象者は無料で接種することができますので、お住まいの市町にお問い合わせください。
  ◎定期予防接種の対象期間は次のとおりです。
  第1期 生後12月から生後24月まで
  第2期 5歳以上7歳未満であって、小学校就学前の1年間 
            参考)国立感染症研究所 ホームページ
                    厚生労働省 ホームページ

(2)風しんの解説です。

風しんは、感染症法に基づく五類感染症全数把握疾病です。また、学校保健安全法により、風しんは第2種の学校感染症となっており、原則、発しんが消失するまで出席停止となっています。 栃木県の風しんの届出は、平成29(2017)年は1件、平成30(2018)年は9件、平成31(2019)年は5件(3月3日現在)の報告がありました。 30歳代から50歳代の男性においては、風しんの抗体価が低く感染しやすい人が2割程度存在していることが分かっています。また、抗体価の低い妊娠中の女性が風しんにかかると、出生児に先天性風しん症候群が起こる可能性があります。30歳代から50歳代の男性及び妊婦の夫や同居家族、妊娠を希望する女性のうち、風しんにかかったことや風しんの予防接種を受けたことがない方、もしくは風しん抗体価が低い方については、任意で風しんの予防接種を受けることをご検討ください。


疾病名 疾病の特徴や症状 予防対策
風しん 風しんウイルスの感染によって引き起こされる感染症で「三日はしか」と呼ばれることもあります。 感染経路は、くしゃみなどにより飛び散ったウイルスを吸い込んで感染する場合や、飛び散ったウイルスが付着したドアノブなどに触れて感染する場合などがあります。発しんの出現する前後約1週間が最も周囲に感染させやすいとされています。 潜伏期間は2〜3週間で、発熱、発しん、リンパ節腫脹などが主な症状です。多くの場合、赤く小さい発しんが顔や耳の後ろから始まり、全身へと広がります。発しんは3日前後で消失します。 以前は、子供に多く発生していましたが、近年では多くが成人男性での事例となっています。大人がかかると、発熱や発しんの期間が子供に比べて長く、関節痛がひどいことが多いとされています。 風しんの抗体を持たない方や抗体価が低い方(過去に風しんにかかったことがなく、ワクチン接種を受けたことのない方など風しんに対する免疫が不十分な方)は、発症するリスクが高くなります。 また抗体を持たない又は抗体価の低い妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、胎児も風しんウイルスに感染し、難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害をもつ胎児が生まれる可能性があります(先天性風しん症候群)。 ・うがいや手洗い、マスク等の咳エチケットを心がけましょう。
・症状が現れたら、早めに医療機関を受診してください。風しんと診断された場合、周囲の人に感染させる可能性のある期間(発しん出現後では約5日間)は出勤や登校、外出を控えましょう。
・風しんには特異的な治療法がありませんが、予防接種により予防することが可能であり、あらかじめ接種を受けておくことが重要です。
・定期の予防接種の対象(第1期:生後12ヶ月〜24ヶ月、第2期:小学校入学前1年間)となっている方は必ず受けるようにしましょう。
・妊娠を希望する方やそのご家族等で、風しんにかかったことがなく予防接種を受けていない方は、予防接種についてかかりつけ医に相談することをお勧めします。(ただし、妊娠中又は妊娠の可能性がある場合には、予防接種を受けることは不適切であり、また、予防接種後2〜3ヶ月は妊娠を避ける必要があります。)
            参考)国立感染症研究所 ホームページ
                    厚生労働省 ホームページ

感染症流行の警報・注意報

平成31年2月(6週から10週:2月4日から3月3日)に県内で発生した警報および注意報は次のとおりです。


感染症流行の警報・注意報状況
第6週
(2/4〜2/10)
第7週
(2/11〜2/17)
第8週
(2/18〜2/24)
第9週
(2/25〜3/3)
インフルエンザ 【警報】
宇都宮市・県西・
県東・県南・県北
安足・県全体
【警報】
宇都宮市・県南
県北・安足
県全体
【警報】
県北

関連データ

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