結核・感染症発生動向調査情報について

これは、県庁保健福祉部が平成30年8月16日に県政記者クラブに対し発表した提供資料の内容です。


栃木県において報告が多かった主な疾病(定点把握週報疾病)


  1. ヘルパンギーナは、前月に比べ報告数が6.97倍と倍と大幅に高い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で3.67倍と大幅に高い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。
  2. 感染性胃腸炎は、前月に比べ報告数が0.58倍とかなり低い水準で推移しています。
    前年同期に比べると、報告数で0.83倍とやや低い水準で推移しています。
    全国的には、過去5年間の同時期と比較して、ほぼ同様の水準で推移しています。

疾病の予防解説

レジオネラ症と百日咳の解説をします。

レジオネラ症は、感染症法に基づく4類感染症全数把握疾病です。百日咳は、5類感染症で、平成30(2018)年1 月1日より定数把握疾病から全数把握疾病に変更となりました。百日咳は、母親からの免疫が十分でなく、乳児 期早期から感染する可能性があり、乳児では死に至る危険性も高い疾病です。予防ワクチンの普及とともに発生数は激減していますが、ワクチン未接種の人や接種後年数が経過し、免疫が減衰した人での発病が見られます。


疾病名 疾病の特徴や症状 予防対策
レジオネラ症 レジオネラ症は、もともと土壌や水環境(河川、湖水、温泉)に生息しているレジオネラ属菌という細菌による感染症です。レジオネラ属菌に汚染されたエアロゾル(細かい霧やしぶき)の吸入などによって、発症します。代表的なエアロゾル感染源としては、冷却塔水、加湿器や浴槽などがあります。エアロゾル感染以外に、浴槽内や河川の汚染水の吸引や、汚染腐葉土の粉じんの吸引が原因と推定される感染事例があります。ヒトからヒトへ感染することはありません。 潜伏期間は、2〜10日で、主な病型としては、重症の「レジオネラ肺炎」と、軽症の「ポンティアック熱」があります。「レジオネラ肺炎」の症状は、全身倦怠感、頭痛、咳、高熱(38℃以上)、呼吸困難や、意識レベルの低下、幻覚、手足の震えなどの中枢神経系の症状や下痢です。軽症例もあるものの、急速に症状が進行することがあり、命にかかわることもあります。なお、高齢者や新生児、免疫機能が低下している人は、レジオネラ肺炎のリスクが高いとされています。 現在のところ、予防できるワクチンはありません。レジオネラ属菌は60℃では5分間で殺菌されるので、水を加熱して蒸気を発生させるタイプの加湿器は、感染源となる可能性は低いとされています。超音波振動などの加湿器は、毎日水を入れ替えて容器をしっかり洗いましょう。浴槽は、浴槽内の汚れや細菌で形成される「ぬめり」が生じないよう洗浄等を行いましょう。汚れや「ぬめり」を落としてレジオネラ属菌が増殖しやすい環境をなくすことが大切です。高圧洗浄や腐葉土を取り扱う際には、マスクを着用しましょう。
百日咳 百日咳は、百日咳菌(一部パラ百日咳菌)を原因とする細菌感染症です。感染経路は、鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染、および接触感染です。潜伏期は5〜10日で、典型的な症状としては、乳児では、かぜ様症状で始まり、次第に咳が著しくなり、百日咳特有の咳(顔を真っ赤にしてコンコンと激しく発作性に咳込み、最後にヒューと音を立てて息を吸う発作)が出始めます。また、乳児では重症になり、肺炎、脳症を合併し、死に至る危険性も高いです。成人では、咳が長期に渡って持続しますが、典型的な症状を示すことはなく、診断が見逃されることがあります。菌の排出があるため、ワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源として注意が必要です。 百日咳の予防にはワクチン接種が有効です。従来の定期接種であった沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT)に加え、2012年11月から不活化ポリオワクチン(IPV)を加えたDPT-IPV(四種混合ワクチン)が定期接種(生後3か月以上90か月未満で4回接種)に導入されました。百日せきワクチンの免疫効果は4〜12年で減弱し, 最終接種後時間経過とともに既接種者も感染することがあります。
            参考)国立感染症研究所 ホームページ             ;   厚生労働省 ホームページ

感染症流行の警報・注意報

平成30年7月(27週から30週:7月2日から7月29日)に県内で発生した警報および注意報は次のとおりです。


感染症流行の警報・注意報状況
第27週
(7/2〜7/8)
第28週
(7/9〜7/15)
第29週
(7/16〜7/22)
第30週
(7/23〜7/29)
伝染性紅斑 【警報】
県北

関連データ

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