
ポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)にコプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)を含めて「ダイオキシン類」といいます。
「コプラナーPCB」とは、PCBの中で2つのベンゼン環が同一平面上にあって、扁平な構造を持つものをいます。
ダイオキシン類は、基本的には炭素で構成されるベンゼン環が2つ、酸素で結合したりして、そこに塩素が付いた構造をしています。
塩素の数や付く位置によって形が変わるのでPCDDは75種類、PCDFは135種類、コプラナーPCBは十数種類の仲間があります。
動物実験等から、急性・慢性の毒性、発がん性や催奇形性などいろいろな影響があるといわれています。
ダイオキシン類の発生源としては、家庭のゴミや産業廃棄物などのごみ焼却、塩素漂白、金属精錬などの工業、化学品および農薬の不純物、その他自動車排気ガスや山火事などがあげられます。
ダイオキシン類は、毒性の強さがそれぞれ異なっており、PCDDのうち2,3,7,8,の位置に塩素が付いたもの(2,3,7,8-TCDD)がダイオキシン類の中で最も毒性が強いことが知られています。
そこで、ダイオキシン類としての全体の毒性を評価するため、最も毒性が強い2,3,7,8-TCDDの毒性を1として他のダイオキシン類の毒性の強さを換算した係数(毒性等価係数)が用いられ、各成分の濃度をもとにダイオキシン類全体の毒性を合計した値(TEQ)(毒性等量)が算出されます。
ダイオキシン類対策特別措置法等による耐用1日摂取量は体重1kgあたり4pg-TEQとなっています。
前処理操作は次のような順番で行います。
前処理操作が終わった試料はガスクロマトグラフ質量分析計で測定します。
ガスクロマトグラフ質量分析計は、ガスクロマトグラフと質量分析計を組み合わせた分析機器で、試料の各成分をガスクロマトグラフで分離した後、イオン化し、質量ごとに分離・検出します。
ダイオキシン類の種類によって測定条件を変えながら、ダイオキシン類であることを質量数、検出時間などで確認し、それぞれの濃度を計算し、毒性等量(TEQ)を算出します。
建物は、鉄骨造、一階建てで、面積は134m2です。
施設の中には、試験室2部屋、前室、分析機器室、標準試料調整室、廃棄物保管室、データ解析室各1部屋があります。
主要備品には、ガスクロマトグラフ質量分析計(磁場型、四重極型)、高速液体クロマトグラフ、ロータリーエバポレーター、ソックスレー抽出器、恒温乾燥機等があります。
平成13年3月からダイオキシン類の測定に使用されています。
ダイオキシン類測定施設は、データ解析室を除き、換気・室調、排水処理について、ケミカルハザード対策をとっております。
施設内の空気の圧力は常に外部より低く保ち、ダイオキシン類が外部に漏れることを防ぎます。
また、排気する空気は、微粒子を捉える高性能フィルターとガス状物質を吸着する活性炭フィルターを通してから排出します。
排水は活性炭吸着処理した後、既設の排水処理施設で処理します。
また、このような処理が正常に働いていることを確認するために、排気、排水中のダイオキシン類の分析を定期的に行っています。
採取装置は、採取管部、フィルタ捕集部、液体捕集部、吸着捕集部、吸引ポンプ及び流量測定部からなります。
煙突またはダクト中に採取管を挿入して、排ガス流速と吸引ガス流速とを等しくなるように吸引ガス量を調節しながら採取します。
吸引ガス量は、吸引時間4時間または吸引ガス量3m3以上を目安としています。
試料容器を沈めて満水近くになるまで水を流し入れるか、金属製のバケツやひしゃくを使い水を採取し試料容器に移し入れます。
ポリウレタン採取筒を装着したハイボリウムエアサンプラに石英繊維ろ紙1枚及びポリウレタンフォーム2個を装着します。
吸引量を100l/min程度とし、7日間連続採取を行います。
原則として、5地点混合方式により試料採取を行います。
調査地点1地点につき、中心及び周辺の4方位の5〜10mの間からそれぞれ1箇所ずつ試料を採取し、これを等量混合します。
試料採取は、原則として直径5cm程度、長さ5cm以上の柱状試料を採取し、そのうち上部5cmまでの部分を試料とします。